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マーチン普通切手50周年(The Machin Definitive: 50 Anniversary )~英国切手の魅力シリーズ(45)~



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 2017年6月5日にマーチン普通(通常)切手発売50周年を記念して、2枚の記念切手シートが発行された。

 上掲のシートには、実際に発行された切手の図案ではなく、デザイナーのアーノルド・マーチンが1966年に作成した5枚の試作品の進化の過程と最終的に採用された図案(右下)が入っている。この最終版は、王冠を被った肖像で周囲に花飾りは描かれていない。

 エリザベス2世が即位したのは1952年。この年にエリザベス女王肖像の普通切手が発行され1967年央まで同じ肖像が使われていた。この間の普通切手は原画となった写真撮影者の名を冠してワイルディング・シリーズと呼ばれている。

 これが、1967年にマーチン切手に変更され、今日までに約600種、色の種類でも約120種の普通切手が発行されてきた。同じ図案をこれだけ長期に亙って使う超ロング・シリーズは世界でも類例がない。

 1971年には通貨単位が従来の12進法から10進法に変更され、切手に表示される通貨単位も「D」から{P}に変更された。

 下掲のシートには、左上の最初の「4D」から2017年発行の「£1」まで8種類の代表例が発行日順に並べられている。最下段には、330種のマーチン切手コレクションを掲げた。

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 最初のマーチン切手「4D」(=1.7ペンス)発行時の2ndクラス(3日内に配達の普通郵便)の切手代は、当時の860円/£1で換算して15円、日本の普通便切手も15円と奇しくも同額であった。

 その後の両国の定型封書の普通郵便料金の変遷を示すと下表の通り、1985年から2010年までは英国の方が安かったが、2015年以降は逆転して、日本の方が安くなっている。もっとも、日本の定型封書は25gまで、英国は100gまでと定められており、25g超であれば英国の方が安い。

 英国では消費者物価の上昇を反映して毎年郵便料金が変更された。そこで、旧料金の切手に追加料金分を貼らなければならない不便を解消すべく、1989年8月以降は定型封書については1st(1日内に配達)と2nd(3日内に配達)の2種の切手が発行されるようになった。

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