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ロンドン・オリンピック開催記念 ~英国切手の魅力シリーズ(14)~



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 2012年に発行されたロンドン・オリンピックとパラリンピックの記念切手には様々な工夫が凝らされている。 まず、オリンピックとパラリンピックを同列に扱って、同じデザインの4枚シートがそれぞれ開催月の7月と8月に発行された。何れも、競技の模様と建造物の写真を組み合わせて英国色を醸し出している。

 オリンピックのシート(上掲)は、飛び込み競技とリーズにあるナショナル・ダイビング・センター(左上)、フェンシングとロンドン・テームズ・フェンシング・ホール近くのロンドン・ブリッジ(右上)、マラソンと水晶宮(左下)、自転車競技とマンチェスター・ヴェロドローム(右下)で構成されている。

 パラリンピックのシート(下掲)では、カラーの風景を背景に英国人の競技者を白黒のポートレイト写真で浮き出している。重量上げとミレニアム・ブリッジ(左上)、短距離走者とメイン競技場(右上)、車椅子バスケット選手とビッグ・ベン(左下)、自転車選手とロンドン・アイ(右下)の組み合わせである。

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開催前の2009年から2011年に3回にわたって出された30競技の記念切手(下掲)もユニークである。30枚の絵柄のデザイナーが全部異なっており、オリンピックとパラリンピックの競技が混在している。パラリンピックでヨット競技(上段左)や車椅子ラグビー(上段右から2枚目)が行われたのは珍しい。

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30回となった2012年の夏季ロンドン・オリンピックには204の国と地域から約1,000人の選手が参加、実質19日にわたり26競技302種目での競技が行われた。メダル数では米・中に続き、開催国英国が金29、合計65個を獲得して第3位に食い込んだ。

1896年から4年ごとに行われてきたオリンピックを三回開催したのはアテネとロンドンだけである。1944年に予定されていたロンドンでの開催は大戦で中止され、1948年のロンドン大会が戦後初のオリンピックとなった。

オリンピックが齎した経済効果は165億ポンド(約2兆円)と見積もられ、英国への観光客は1,000万人以上増加したものと見られている。

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